そんな私

そんな私

思いつきでいろいろと

蕎麦と私

蕎麦を茹でている。今でこそ蕎麦は好きだが、20代前半までは苦手な食べ物であった。

 

決定的だったのが小学校の修学旅行で参加した蕎麦打ち体験である。楽しそうだなと思って参加したのが運の尽き、そこから10年ほど蕎麦と疎遠になる。

 

そもそもこの蕎麦打ち体験、蕎麦粉をこねてから茹でるまで基本的に子供だけでおこなう。いままで包丁も握ったことがないような子供がである。講師はいたが説明と見守るのみだった。

 

工作なら作り終われば完成だ。しかし、食べ物は完成したら食べなければいけない。肝心の味はというと、ゆで加減がひどく麺はデロデロ。そもそも切り方が雑で麺の形をしていない。

 

このときハッキリと蕎麦はまずいものとして脳に刻まれた(蕎麦に罪はない) 学んだことといえば、本当においしくないと人は「無」になるということだった。

 

 

食べられるようになったきっかけはどん兵衛である。前職で夜勤の休憩中、何か食べようとしたらどん兵衛の蕎麦しかなかったのだ(職場には夜勤者用にカップ麺のストックがあった)

 

気はすすまなかったが空腹に耐えきれず思いきって食べてみると・・・あれ、おいしい。おかしい。でも、おいしい。数日後、蕎麦屋の蕎麦に挑戦してみた。・・・超うまい。 

 

当たり前だがちゃんとつくられたものは、ちゃんとおいしかったのである。それからたくさん蕎麦を食べた。立ち食い蕎麦も食べるようになった。年越しにうどんをすすることもなくなった。

 

 

 

 

蕎麦が茹であがった。ざる蕎麦なのでお湯をきって冷水にくぐらせる。盛り付けてあらかじめ冷やしておいたつゆにつけて食べる。うん、ちゃんとおいしい。

 

そんな私。